今日という日は残りの人生の最初の日

人生を充実させるコツは、より多くのものを好きになること。

舞台『One Night Butterfly』を観た感想 ⑤会社員編

ごきげんよう、アンです。

 
舞台期間中は雨天ながらも過ごしやすい気温だったのに、最近また暑さがぶり返してきているので外に出たくなくなります。なんだよ、このまま秋に突入するかと期待したのに…
 
本日の田口ファン界隈は、麻雀配信の観戦日和ですね。田口淳之介・炎の七番勝負という番組です)
7時間前後の長期戦になる為、スマホやPCから離れられなくなる前に本日のレポを書いておきたいと思います。途中にいつも入る休憩タイムの暇つぶしにでも読んで頂けたら幸いです。
 
こちらの記事では、食品メーカー企画部社員の川上さん、植木田さんのお二人について書かせて頂きます!
 
※以下、ストーリーのネタバレを含みます。ご注意ください。
※記憶を頼りに書いているので台詞の言い回し等に少々異なる部分がございます。
 
 

『川上義孝』という人

‣川上 義孝(かわかみ よしたか)
‣食品メーカー企画部社員
‣イメージカラー:ゴールド
(公式Twitterより)

食品メーカーの「会社員」である彼、中盤まではメインの「バーレスク」とは全く別の場所に登場しています。

お店に丁度大城ADが訪れた所で場面転換となり、舞台は「とあるオフィスの屋上」へと視点が移ります。
(そこが屋上であるという明確な描写はありませんが、とある理由で多分そうだと感じました)
こちらに背を向けて一人黄昏るように立っている彼は、直前の会議で失敗したばかり。
 
そんな中、「川上ー!」と明るく声をかけてきた人物がいました。その人は同僚の植木田さん、彼の先輩です。
おそらく、会議で失敗して落ち込んでいそうな川上くんを気にかけて追ってきた彼。缶コーヒーを投げて渡すというベタな手法でコミュニケーションを図ろうとします。
しかし、そんな良い先輩にも拘わらず素っ気ない態度の川上くん。渡されたコーヒーを「要らないです!コーヒー好きじゃないんで」と一度断って、でもその後に「やっぱりください!」なんて言ったりして、何やら面倒臭そうな性格が滲み出ています。笑
 
こういう所が自分の良くない部分だということ、会議で話すタイミングも内容も最悪だったこと、そこで明らかに上司が怒っていたこと、本当に自分は要領が悪いということ…
彼なりに、自らの反省点や欠点を挙げたらキリがないようです。
次々と自己否定の言葉を並べる彼に対し、「そうだな!」と全てを肯定するような言葉をかける植木田さん。いや先輩、多分その対応はマズいっす。
 
川上「否定してくださいよ!!折角慰めて貰えると思ったのに…」
 
うん、分かるよその気持ち。自分を気にかける存在が近くにいるのを確認したら、慰めて貰いたいから敢えて自分を責める言葉をどんどん言いたくなるんだよね。分かる分かる。
でもね、それをやられる側はスーパーウルトラスペシャル面倒臭いんだ。笑
 
気を遣ったつもりがその後輩に何故か怒られてしまった植木田さん、それでも彼を元気づけようと今度は飲みに誘ってきます。
ここでも「行かないです」と一度は断っておいて、相手が誘うのを諦めたら「そこはもう一回誘ってくださいよ!!」なんて、この上ない面倒臭さを発揮するんだこの後輩は。
(あまり同じ言葉を何度も使うのは好きじゃないんですが、彼に関してはもう「面倒臭い」以外の言葉で表現できない。笑)
 
そう、ここで植木田さんが連れて行った先こそが、「バーレスク・One Night Dream」なんです。
「ショーは最高だし、酒は美味いし!」と先輩が激推しする店へ彼はついて行きますが、なんと今日は店休日とのこと。折角の華金なのに何で?と常連である植木田さんが尋ねるも、店の前にいるボーイ達は何やら口籠っています。
そんな彼らの様子を見て、川上くんは急にこんなことを言い出しました。
 
川上「…この店も、僕のこと嫌いなんですよね?」
 
…う、うん、ちょっと落ち着こうか?汗
この突拍子もない発言に、植木田さんも「何言ってんだよ…?」と恐る恐る聞きます。
すると急に彼は暴れだし、その場にいるボーイさん達までもを鞄で叩きつけながら絶叫しました。
 
川上「会社も、この店も、僕を受け入れてくれないんだぁぁぁぁ!!!」
 
ああ、この人相当追い詰められてる。仕事で溜まりに溜まったストレスが爆発してる。誰彼構わず攻撃するようなこの言動、かなり情緒不安定になってるんじゃないでしょうか。
一頻り暴れた後、逃げるようにその場を去っていく彼を植木田さんは一度追いかけようとしますが、その前にビックリしているボーイさん達にまずは謝罪を。
そして「明日は営業しているのか」を確認するも、またもや彼らは口籠ります。なんだか並々ならぬ事情がある様子。
…と、そういったやり取りをしていたところへ川上くんが再び戻ってきました。
 
川上「…さっさと追いかけて来てくださいよ!!」
 
…前言撤回。この人案外まだ平気かもしれない。笑
序盤からここまでネガティブな発言をずっと繰り返してはいますが、面倒見の良い先輩へ甘えるように色々と要求する余裕はあるみたいです。本当の限界に陥っている人というのは、周囲に縋りつくことすら忘れてしまいますからね。
「植木田先輩の馬鹿!!」と吐き捨ててまたその場を去っていく彼に、「あぁもう、面倒臭ぇなぁ!!」と言いながら彼の言う通り追いかけていく植木田さん。うむ、ここは流石に観ているこちらの思いと完全にシンクロしましたな。笑
 
さて、ここまでの流れだけを見ると「ネガティブでちょっと面倒臭い若手平社員」というキャラクターが色濃い川上くんですが、これは決して無意味に設定付けられたものではないように感じます。
寧ろ、この舞台においては結構な重要人物なんじゃないかな。
何故かというと、彼は物語の中心である「とあるバーレスクの店長の過去」と重なり合うような状況下にいる存在だからです。鍵となるのは、屋上でボーっと下を見下ろしている最初のシーン。これについては、後々の記事で触れていきたいと思います。
 
彼のように社会の荒波に揉まれて疲れ切っているサラリーマンは、現代の日本に何万人と存在しますよね。
しかしながら人生とはいつ何が起こるか分からないもので、昨日までの自分を変えてくれる「転機」は誰にでも訪れる可能性があります。
果たしてこの川上くんに、転機はやってくるのか。
「あの時、僕の人生は変わった」と語る日は近いのかもしれない、そんな風に感じた「会社員」でした。
 
▼イメージカラー・ゴールドについて
――金色は高価の象徴、豊かさを表す色です。存在感も強く特別な印象を与えます。黄色が光り輝いた色とも捉えられるので、黄色のイメージを強くした効果もあります。質感や光沢も含めた金属の色なので単色で表現するのは難しい色です。

正直言って、上記で説明した彼の人物像に当てはまるとは言い難い色です。

しかしそれは飽くまで現在の話であって、実はこれから何処かの場面で「特別な人間」と言われる素質を隠し持った人かもしれません。(その「何処かの場面」については後程語りたい)
 
▼こんどうようぢさんのこと
‣こんどう ようぢ(こんどう ようぢ)
‣1992年12月25日生(28歳)
‣身長169cm
大阪府出身

俳優としての経歴も多数ありますが、どちらかというとファッションに関する分野に特化された方という印象。それもあってか、TwitterInstagramのフォロワーさんも非常に多いです。

田口さんのTikTokでは、DAY.12に映ってます。
田口さん「今回、俺らほぼ絡みないよね。笑」
こんどうさん「ですね。笑」
田口さん「だから俺、ようぢくんのこと殆ど知らないんだよね。どんな子なの?
こんどうさん「ああ、えっと…(ピースして)こんな子です。笑」
田口さん「メイクが得意なんだよね?じゃあ今度ちょっとメイクしてもろて!YouTubeやってもろて!笑」
こんどうさん「はい、宜しくお願いします!」
うわぁ、絶対見たい。是非いつかそちらのご縁があることを願ってます!
 
 

『植木田亮』という人

‣植木田 亮(うえきだ りょう)
‣食品メーカー企画部社員・川上の先輩
‣イメージカラー:シルバー
(公式Twitterより)

同じく食品メーカーの「会社員」で、前述の通り川上くんの先輩です。

川上くんとは正反対の明るく陽気な方で、いつも何かと上手くいかない後輩を気にして話しかけています。
しかしこの方、「他人を気遣える良い人」であることは間違いないんですが、その気の遣い方がいつもどこかズレている印象です。笑
川上くんにコーヒーを渡した時のシーンでもそれが遺憾なく発揮されておりました。
 
川上「さっきの会議の僕、最悪でしたよね…」
植木田「おう、最悪だったな!」
川上「話を切り出すタイミングも悪かったし…」
植木田「ちょーっと遅かったかなぁ」
川上「部長、完全にキレてましたよね…」
植木田「ああ、アレは間違いなくキレてた!」
川上「何カ月もかけて準備してきたのに、本当最低ですよね…」
植木田「最低だなぁ!」
 
あのー、川上くんの面倒臭さも相当なものですけど、貴方のフォローの下手さも大概酷すぎますよ!!笑
「否定しないのが今時の主流だろ?」というのが彼なりの考えでしたが、案の定川上くんに「ちょっとは否定しろ!」と怒られてしまいます。
うん、植木田さんの全肯定スタイル、場合によっては良い手法なんだけど今のは絶対それをやる場面ではない。笑
 
そんなわけで、敢えて相手の言葉を否定する「そんなことないよ」という切り返しを後輩から教わった彼ですが、早速使い方を間違えてまた怒られる始末。最後は「…馬鹿」と言われてその場に置き去りにされました。
 
このように、後輩への接し方があまり上手くない植木田さん。それでも後日、めげずに川上くんへ声をかけます。
「今回はお茶にしてみた!これなら飲めるだろ?」と彼なりに変化をつけて頑張っているようです。けれども、またもや機嫌悪そうに「要らないです」と言い放つ川上くん。今日は、誰がやっても失敗するであろう「クソ案件」を半ば強引に押し付けられてイライラしていました。
 
「お前が適任だったってことだよ!」と彼が励まそうとするも、川上くんが立ち直る様子はありません。(しかしこれも「お前はクソ案件がお似合い」って意味に取られるんじゃないか?笑)
それどころか、彼の口から「もう、辞めちゃおうかな」という言葉が出てしまいます。どう考えても上手くいくとは思えない案件なんてやりたくない、カッコ悪い思いをするだけだと。そんな言葉を聞いた植木田さんは、普段と明らかに違う強い語気で彼に言いました。
 
植木田「今辞めた方が、よっぽどカッコ悪いって!!」
 
こんな感じのやり取り、どこかで聞いた覚えがありませんか?
そうです。あの時「バーレスク・One Night Dream」に居た人たちがしていた会話とほぼ同じなんです。
『ボーイレスク』という、どう考えても上手くいくとは思えない案件。
あちらにも、「カッコ悪いからやりたくない」と言う人がいて、「そんなこと言ってやらない方がよっぽどカッコ悪い」と言う人がいましたよね。
 
さあ、全く関係のない所でピッタリ重なるような言葉を交わしている彼らはどうなるでしょうか。
「諦めんなよ!俺も、手伝うからさ」と彼の肩に手を添える植木田さん、そんな先輩を見て「植木田先輩…僕…」と切り出した川上くん。おっと、なんだか凄く良い雰囲気ではないか…(べ、別に変な意味じゃなくて)
川上くんは優しく添えられた彼のその手をそっと掴み…
 
川上「…そういう松岡修造みたいなこと言う人、好きじゃないんです」
 
…払い除けました。そうだね、君そういう奴だったよね!笑
今回こそ好感触かと思いきや、あっさり振られた彼は「なんだよそれ!!」と突っ込むしかありません。
うーん、しぶといなぁ。この面倒臭い後輩の心を動かすには、まだまだ何かが足りないようです。
 
そんな扱いを受けても尚、「今夜さ、またあの店行ってみない?」と川上くんを次はどうにか連れ出そうとする彼、根性あるなぁ。
この積極性や粘り強さ、普段の愛想の良さから見るに、仕事でのプレゼン能力なんかは結構高かったりして。
まあ、仮に企画のアピールが上手かったとしても、後輩へのアプローチに関しては今一つなようですが。笑
 
しかし、「この先輩何も分かってないよヤレヤレ」って結果であっても、まず「分かろうとしてくれる」というだけで、先輩としては十分有難い存在といえます。後輩を自分から気にしてくれる先輩なんて、現実には殆どいないもん。だから川上くんは植木田さんをもっと大事にするべきだよ。たとえ「そんなことないよ」の使い方が間違ってても、たとえ松岡修造みたいなこと言う人でも。笑
そんな、自分の職場にも一人はいて欲しいと思うような「先輩」でした。
 
▼イメージカラー・シルバーについて
――銀色は他の色との協調性が高いどの色とも馴染める色です。灰色と似たイメージ効果を持っています。質感や光沢も含めた金属の色なので単色で表現するのは難しい色です。白をより高級に表現するときにも使われます。色の好みの中では印象の薄い色となっています。

川上くんと丁度対になる色を宛てがわれている彼。協調性や周りに馴染む人柄であることは常に感じるので、敢えて先輩であるこの方をシルバーにしたのも分かるような気がします。

ゴールドの彼とは合いそうで合わない反発色かもしれませんが。笑
 
▼岩崎良祐さんのこと
‣岩崎 良祐(いわさき りょうすけ)
‣1992年4月22日生(29歳)
‣身長177cm
‣千葉県出身

3月の舞台情報解禁の時、キャストさんのTwitterをざっくり確認していたら「サンジを演じていらっしゃった方がいるの!?」と気づいたことを今でも覚えています。その役者さんこそが彼です。

私、実はワンピース大好き芸人なんで、その手のイベントだったらUSJの「サンレス」に何度か足を運んだことがあるんですよ。ですので、彼が演じるサンジを実際観てはいませんが、何となく頭の中でその姿を想像することはできます。うん、見える。画が見えるよ!
彼が出演したのは「東京ワンピースタワー」の方なんですね。見てみたかったなぁ。(ワンピースタワー…あんなことになるならもっと早く行っておくべきだった。おのれコロナめ)
田口さんのTikTokでは、DAY.13に映ってます。
「筋トレ部」の一員だった彼、腹筋ローラーで鍛えている姿を撮られておりました。笑
田口さん「頑張れ、岩崎良祐くん頑張れ!ラスト!イエーイ!…岩崎良祐くんです!僕と絡みのシーンは一切ありません!笑」
(しかしこの筋トレ部、今見ると脱がない人まで参加してるの面白いな。笑)
 
 

川上くんと植木田先輩

途中までは全く別の世界線で物語を動かしていたお二人。けれど、ただの通りすがりのサラリーマンとして出てきているわけじゃないことは、ここまで見たら誰でも分かりますよね。
植木田さんは、元々お店の常連客。そして川上くんはその先輩に結局いつも付き合ってる後輩。
そう、この二人は他でもない「お客様」の立場として舞台に登場しているんです。
 
前述の通り、植木田さんは再び川上くんを例のお店へ誘ったわけですが、その日も看板のランプは消えていました。「何だよまた休みかよー!ひょっとして、閉店したのか?」と落胆する植木田さん。
一方の川上くんも、「会社はクソだし、店は閉店してるし、先輩は松岡修造だし!」と不機嫌オーラ全開です。(いや最初の2つはともかく、最後のは言わないであげてよ。笑)
 
このように嫌なことが3つも重なってしまった川上くんは、持ち前のスーパーネガティブが炸裂。会社にも、先輩にも、目の前のお店にも完全に希望を削がれたような気持ちになったんでしょうか。
「これから先、何も良いことなんてないんですよ!」なんて言葉まで飛び出してしまいます。
植木田さん!今、今ですよ。今こそあの切り返しを使う時だ。あの言葉はこういう場面で使うんだ!
 
植木田「そんなことな…」
長谷島「そんなことないよ!!!」
 
…おい誰だ、折角この先輩が良い台詞を言おうとしたのを邪魔する奴は!
植木田さんよりずっと力強くそう言った人物は、このお店のオーナーである長谷島さんです。
しかし彼を知らない二人は、急に見知らぬ男から話しかけられたことに戸惑うばかり。
(植木田さん、ボーイと顔見知りレベルの常連だけど、流石にオーナーとは面識なかったのね)
 
長谷島「なんかこの店、潰れたんじゃなくて明後日リニューアルオープンするらしいですよ。ほら!」
植木田「ボーイ…レスク?まさかこれって、男が踊るってこと…?」
 
謎の男性から渡されたチラシに、大きく書かれていたのは『ボーイレスク』という文字。
それを見た植木田さんは、このお店がどういう形でリニューアルするのかを悟ったようです。
かつてのバーレスクを知っている彼は若干引き気味になりながらも、そのチラシを断らずに受け取りました。
ああ、やっとこれで二人が「お客様」になれる。それも、ただのお客様ではなく「生まれ変わったバーレスクの初めてのお客様」に。
 
こちらの期待通り、彼らは戸惑いつつもちゃんとお店を訪れてくれました。
店長の「イッツ、ショータイム!」の掛け声で現れたのは、全身を煌びやかな衣装で飾った雄の蝶たち。何となく予想はしていたものの、実際に生の姿を目の当たりにした二人は唖然。
ショータイムの真っ最中は、観客である人たちに台詞はありません。しかし、私には「俺の知ってるバーレスクと違う…」とか「先輩、バーレスクってこういう所なんですか…?」なんて声が聞こえてきましたよ。笑
 
最初はただただ驚いていた二人も、想像以上に完成度の高いショーに夢中になっていきます。酒に酔いしれ、音楽に酔いしれ、ギャロンまで購入してキャスト達の平らな胸にどんどん捻じ込む。笑
おそらくバーレスクは初めてであろう川上くんも、この店での遊び方を完全に覚えた様子。
 
そしていよいよショーの真打、蝶の中の蝶である「あの人」が登場!というタイミングでトラブル発生。どうやら着替えがまだ間に合っていないとのこと。
「誰か、この場を繋ぐモノマネとかできる奴いないのかよ!?」なんてキャスト達が焦っていると、「それなら観客も混ざって即興ダンスでもやろうじゃないか!」と切り出したお客がいました。はい、前の記事でもお話しした通り、しれっと客席に混ざっていたディレクターの松永さんです。笑
すると、なんとここで「即興ダンスに入りたい」と最初に言ったのは川上くんの方でした。
 
川上「先輩も一緒に踊りましょうよ。僕、人生もっと楽しく生きたいです!」
 
ああ、あの川上くんがこんな前向きな言葉を口にするなんて。
植木田さん、後輩に対するアドバイスの言葉は色々間違ってましたけど、彼をここに何度も連れて来ようとした行動は、決して間違いではありませんでした。
かつての姿からは信じられないほど明るくなった後輩に、植木田さんは「全く、お前は本当に面倒臭いな!」と言いながらも笑って肩を叩きました。うん、良い画だ。
(ちなみにこの後二人が披露した即興ダンスは、誰もが知っている世界一有名なあのダンスです。笑)
 
しかしこの人たち、見れば見るほど変な組み合わせだよなぁって思います。
元々の性格は俗にいう「陽キャ」と「陰キャ」で完全に真反対。良い人なんだけど少し空気の読めない先輩と、恨み言を言いながらもなんだかんだでそんな先輩にくっついてる後輩。
正直、この二人がいつも一緒にいるのはどうしてだろう?なんて考えちゃうほど歪な関係性だと思います。(創作としては面白いけど、現実に居たらものすごく変!笑)
でも、そんな凸凹な二人だからこそ奇跡的に噛み合っているのかもしれませんね。
 
さて、男だけの夢のショーを実現させた「バーレスク・One Night Dream」ですが、その後このお店がどうなったのかは分かりません。
舞台はショータイムで綺麗に幕を下ろす構成となっているため、後日談のようなものはないんです。
その為、お客様である彼らの未来も「あとは想像にお任せします」といったところでしょうか。
 
この出来事で川上くんに心境の変化があったことは間違いないので、これからはもっと前向きに明るく仕事に励んで、植木田さんとお店の常連になる…というのが無難な落とし所ですが、個人的にはそれじゃちょっと物足りない。というか寧ろ、「ええー、私こっちがいいー!」って感じの未来予想図があります。
ここからは、飽くまで私の希望的観測として読んでください。笑
 
まず、お二人はサラリーマンなので最初から最後までスーツ姿で舞台上に出ています。
しかし、ビジュアル公開時の写真では、お店のスタッフ達と同様のドレスアップになってるんですよ。
(勿論、ステージでの衣装公開はないという旨の記載があります)
ビジュアル写真やパンフレットは少しでもゴージャスな方が良いので、どうせだったらこの二人にも…なんて事情があるのかもしれませんが、本当にそれだけかな。だってそれなら、オーナーや松永さんにだって着せて良くない?笑
 
お二人のビジュアル写真・舞台上での服装の差異に隠し要素があるとするなら、可能性はただ一つ。
「川上くんと植木田さんも後日お店の蝶になる」って伏線しか無いでしょう!
 
…私、別にふざけてませんよ?めちゃくちゃ真面目に言ってますよ!?っていうか、「絶対同じこと考えてる人多いよね」ぐらいに思ってますよ?(異論は認めます)
だって静止画の撮影の為だけにあんな凝った衣装作るとは思えないし、何より前述でも言った通り、川上くんは店長の過去の姿を映したような人物ですからね。
 
企画部社員としての能力はイマイチだったようですが、ショータイムのキャストとしては底知れぬ才能を発揮するかもしれません。彼のイメージカラーは色の頂点とも言える「ゴールド」ですから、もしかすると店の誰よりもギャロンを貰えるようなキャストになるかも。まさに前半の方で語った通り、今回の体験が彼の「転機」となる可能性は十分にあります。
一方、植木田さんに充てられたイメージカラーは「シルバー」なので、もし二人揃ってお店に転職した末には、立場が逆転しちゃったりして。笑
 
「先輩も一緒に転職しましょうよ。僕、人生もっと楽しく生きたいです!」なんて、この面倒な後輩は突然言い出すかもしれない。でも、あの陽気な先輩だったら「全く、お前は本当に面倒臭いな!」って言って笑って着いてきてくれそうな気がする。
まあ、行き着く未来がどんな形にせよ、これからは今までよりずっと楽しい人生が待っていそうな「会社員」たちでした。