今日という日は残りの人生の最初の日

人生を充実させるコツは、より多くのものを好きになること。

ファン歴15年の古株田口ファンがジュウゴノシンゾウのライブを見た感想

田口淳之介 Special Live -ジュウゴノシンゾウ-の配信を見ました。

アーカイブ期限が迫っていて興奮冷めやらぬ今、久しぶりにライブレポというのを書いてみます。
お気軽にお読みいただけると幸いです。
 
 

What Color

・PVの少年の絵をバックに黒スーツの田口さんが登場。
・Aサビの後に振り付けあり。
・キーが難しい曲だからかダンスは基本的に間奏部分。
・「踏み出す足止まることはない」の後に前進するような動きからのステップ。
・見入ってコメントできずとりあえず黒スーツに反応するコメ欄。
 

FEEL THE LIGHT

・一曲目よりノってきたのか力強い歌い出し。
・Aメロの後に客席と配信組にカメラアピール。
・振り付けなしの曲かと思いきや間奏部分で鬼ステップ。
・音程は難しいがサビの部分が気持ちよく歌える曲なので所々の表情が楽しそうに見えた。
 

祈るほど後悔

・本人曰く「スーツで大人っぽく見せたい」振り付け。
・そう言うだけのこともありアップテンポでキーの高低差激しすぎる中でセクシーな魅せ方。
・「厭厭厭」の途中でよくできるなっていう高い足上げ。
・ピンクとブルーのライトがいい仕事してる。
 

MC

・客席と配信組に挨拶しつつ話を始めようとするもダンス曲3曲の後なので息が切れ切れで一旦休憩w
 田口「ホントあの・・・、すみませんね・・・暑いね・・・w」
・会場のお客さんは歓声禁止、ペンライトと拍手で応援とのこと
・ジュウゴノシンゾウの説明。14人のボカロPと田口さんで合わせてジュウゴノシンゾウ。会場拍手。
 田口「何の拍手wwありがたいけどww」
・今回のジュウゴノシンゾウはターニングポイントであり、前作コスモシティに続いて新しい音楽性を見出したアルバム。
・頭から踊りっぱなしで大分やばいと言いつつ次の曲に向けて靴ひもを結ぶ。結びながら笑ってなんか喋ってる。(喋ってる相手は多分スタッフさんか上杉さん)
 コメント「可愛い」「何言ってるの?」「なんかいうてるw」
・ギフト上位10名には色紙プレゼント。
 

DIDA DIDA DIDA

・踊れる方は踊ってください、という前置きで既に察する(アルバム順だということは皆この辺から察し)
 田口「"D"ですよ"D"!」
・「浅ましい夢から醒めた優しいケモノ」の謎のパクパクした動きと「新しいことしか興味がわかないもの」の手話みたいな動きは皆目に残ると思う振り付け。
・サビ前に「いくよー」という田口さんの掛け声で前回覚えたDダンス
・間奏前にスーツの襟を整えてからやっぱり鬼ステップのダンス。カメラアングルが実に良い。曲が始まる直前にお得意の連続ターン。
・やっぱりミクさん版に比べると若干の盛り上がりを見せる「HEY!」
 

サタデーナイトクルージング

・今日はサンデーだけどサタデーナイトクルージング。
・他のガッツリ踊る曲に比べて振り付けがあまりないのでフル生歌。
・振り付けはないけど「TikTak」「過去へGetBack」「無駄な妄想」「動け齷齪」にもマイクを持たない右手でそれと分かるような動きをしている。ダンスが無くても動かずにはいられない人。
・花火の多いコメント欄。
 

Miss you

・スタンドマイクを自らセッティングして今回は完全に歌声のみで魅せるパフォーマンス。
・田口ファンにも人気の歌詞が刺さる曲なので聴かせる方に重きを置いたのかな。
・マイクを持つ骨っぽい手とサビを歌う時の眉の顰め方に力を込められている雰囲気を感じる。
・暗転からの転調での赤と白のライトアップが曲の盛り上がりを見せていた。
 

MC

・今日のセトリはアルバム順という説明(多分皆気づいてる)
 田口「アルバムの曲順って大事じゃないですか。ですよね上杉さん?w」(客席のファンを弄るスタイル)
・アルバム一つで世界を作れる、これは一つの作品だと思っていると言う田口さん。
・自問自答ややり場のない思い、そこに見出す希望という思いを込めている「What Color」という曲は絶対最初に歌うべきだと思った、そこから14曲を通して人が成長する様が自分にも語り掛けるようなものに思えたので練りに練って作った曲順であるとのこと。
・今日はモーフ東京のゆささんの誕生日。
 コメント「おめでとうございます!」「ゆささんおめでとう」
 田口「モーフさんでライブやればこんなに素晴らしい映像が撮れます!アーティストの皆さんやりましょう!」
・スーツにやたらと反応するコメントにここで田口さんが気付く。
・ジュウゴノシンゾウといえば白赤だけど流石に白はアカンと思ったので黒赤に決めた。
・祈るほど後悔の振り付けを考えているときにこれはスーツで踊りたいと思ったという本人の拘り。
 田口「暑いっす、そろそろw」
 

バンドメンバー紹介

・路地裏探訪のリズミカルなイントロをバックにバンドメンバー紹介
・田口さんの高校の同級生、青山英樹さん(Dr)
Youtubeフォロワー40万人!JKベーシスト・ふぁみ。ちゃん(Ba)
・16時間ツイキャスぶっ通し!飛鳥さん(pf)
・ジュウゴノシンゾウでも曲提供のシシドさん(Gt)
 

路地裏探訪

・ここで初めて生演奏にした流れが秀逸過ぎた。アレンジが活きすぎてる。
・田口さんの後ろでドラムをたたいている青山さんが本当に楽しそうな素敵な笑顔。
・改めて聞くと歌詞の内容もリズム感もすごい難しい曲。
・飛鳥さんのピアノも相まってジャズっぽいオシャレな曲調となっている。
 

慣性スケーター

・息つく間もなくこの曲、イントロで早速ギタリスト及び曲提供者のシシドさんに絡む。
・田口さんの声質的に多分歌いやすい曲で楽器の音にもかき消されない力強い歌声になってた。
・一気にメンバーが増えたのでカメラが田口さんだけでなく奏者もうまい具合に映す。下アングルへのカメラアピールが異常に上手いボーカルは伊達に10年以上アイドルやってないなと。
 田口「OK、シシド、Thankyou!!」
 

閉花予想

・原曲はとにかく爽やかなピアノロックだったのが、そこに重低音が加わることで春に吹く強い風や桜吹雪のような壮大感を感じた。
・それでも背景のイラストと田口さんの優しい歌声で曲の切なさと焦燥感が伝わってくる。
・コメント欄に桜の花の弾幕、所々で落ちてくる花束は特に打合せしたわけでもない田口ファン達なりに作れたニコニコ特有の一体感。
 

MC

・MCに入って早々ビックリしたな!と田口さんがバンドメンバーに言ったのはおそらくアンプトラブル。
・慣性スケーターのパフォーマンスについてシシドさんにコメントを求める田口さん。
 田口「なんか喋るっ?」
・バンドで演奏して改めて曲として完成した感じが新鮮で楽しかった、とシシドさんのコメント。
・ダンスより歌中心でのパフォーマンスになってもやっぱり暑いものは暑いらしいwネクタイを締め直す時に色っぽい表情を見せる謎のファンサービス。
 田口「この表情って普通外すときにやらない?締められるのが好きみたいな・・・違うよそういう意味じゃないよ!!w」
・コメントを読みながらファンへの感謝を語る。
 田口「支えられて生きてます」
 コメント「私は田口さんに支えられて生きてます」
・上記コメントから「縁の下の力持ち」というワードが何故か出てきてまた上杉さんに絡む。
 田口「上杉さん家には縁の下あるんですか?あ、無いのかw」
・田口さんがボーカロイドに触れたのは1年半ほど前、電波工作がきっかけであるという話。
・毎日たくさんの新曲が出てきて、何年も前の曲がランクインしていたりすることもあり本当に色んな面白さがある文化だと思っているとのこと。
 田口「ジュウゴノシンゾウに携わってくれたボカロPには感謝してもしきれないくらい」
霜降り明星粗品さんのボカロPデビューについて話す。フォローしたらフォローバックしてくれて田口さんの踊ってみたも見てくれてた。
 

飛鳥さんのピアノパフォーマンス

・田口さんのお色直しの間に飛鳥さんのソロピアノ演奏を愉しむという贅沢。
 コメント「イケメンのお色直し中にイケメンが出る」
・コメント欄には「初見」のギフトが並ぶ。私も初見です。
・飛鳥さんのオリジナル曲なんだろうか、初見もうっとりするような繊細な旋律でした。
 

stay with me

・成程こうやって繋ぐか!と感心してしまった自然な曲の始まり方。
・スーツのジャケットを脱いでスツールに腰かけて歌う田口さん。
・原曲に飛鳥さんのピアノ演奏が入ってジャズ風のアレンジになる。ディナーショーで聴きたい。
・唯一のデュエット曲でそこにミクさんの姿は見えないんだけど、本当に田口さんの隣で歌っているような感覚だった。
・田口さんの声質にも合っていて聴き入る曲なんだけどコメント欄ではネクタイを緩めた首元にばかり反応しがちなのが田口ファンクオリティ。
 

MC

・曲が終わって早々ピアノ奏者の飛鳥さんに話しかける田口さん。
 飛鳥さん「逃がしてはくれないんですね、後ろにはw」
・このご時世(コロナ期)に配信ライブができるだけでも嬉しいのに、こんな場を用意してもらって感謝の気持ちで一杯、と飛鳥さんのコメント。
・飛鳥さんのツイキャス是非見てください、と田口さんからの紹介。
 田口「次16時間連続ツイキャスいつやるの?w」
・ボカロJUNctionについて。ヤマハさんの商標許諾も得て「勝手に」公認イベントみたいに言っちゃうw
・stay with meについて。作ってくださった平田義久さんはジュウゴノシンゾウのリリースのきっかけでもある方。
・曲作りの話し合いの際に「何かもう一味加えたい」という話になって唯一のデュエット曲になった。
・田口さんのYoutubeチャンネル「入口出口田口ャンネル」で平田さんと左手さんの対談あり。お二人から聞いたボカロ愛。「ボーカロイドへの愛情」「自分の夢を重ねている」「単純に初音ミクかわいい」とか色々な接し方があった。それが可能なのがボーカロイドの世界だと思う、と田口さんが語る。
・田口さん本人もボカロへの今後の思いをつらつらと話してたら時間を忘れそうで焦る。
 田口「ちょっと待って!・・・あ、いいのか、大丈夫かw途中で時間切れでブツッと切れたら嫌だよねw」
・今回の配信ライブはUSBにして販売予定。
 田口「新しいでしょ?DVDも考えたんだけど、デジタルのが画像が綺麗だなって!」
・USBにはメイキングとかリハとか楽屋裏とかバシバシっと入れるらしい。楽しみ。
 

Cc:京都遊郭にて、空蝉。

・ここで初めてバンドメンバーとして水彩画Pさん(Gt)が登場。
・水彩画Pさんのビジュアルが想像以上に謎めいてた。
・暗転からの赤いライティングが曲の妖艶な雰囲気を高めていた。
・ジャケットを脱いだ姿で立っている田口さんが益々脚7メートル感を出してくる。曲に合わせてきたような色気があった。
・間奏部分のふぁみ。ちゃんのベースが耳に心地よいサウンド
・2回目のサビでカメラに映る田口さんと水彩画Pさんの2ショット。普段他のアーティストとのコラボはよくあったけど水彩画Pさんは今まで見ない雰囲気の人なのでなんだか新鮮。
 

ニライカナイ

・あの曲の直後とは思えない自然な繋ぎ方でポップなイントロが流れる。
 田口「この曲が鳴ったら・・・魚を降らせろおおおおお!!!」
・田口さんの指示通り訓練されたファンによって無数の魚ギフトが降ってくる。
・かと思ったらサビにも入らぬ間に魚が売り切れ、代わりにペンギンが降ってくる。絵文字の魚コメントを流す人も多々。
・ひたすら盛り上がるステージの中で「溶けた脳内を僕に見せてくれよ」の下カメアピールが妙に艶っぽかった。
・バンドメンバーも動き回って楽しそうだった。多分田口さんの次に水彩画Pさんが一番ステージ内移動してた。
 

フライアウト

・前曲からそのまま突っ走るような勢いで曲が始まる。
・ラストが近いのにサビの声の伸びを聴くとやっぱりスタミナが伊達じゃない田口さん。
・配信組も謎の一体感で花火のギフトをバンバン鳴らす。
・振り付けはないけど髪を振り乱しながら歌っている横顔が異様に美しかった。
 

ペタルダンス

・イントロの最中に田口さんからの言葉。
 田口「皆さんへの想いを込めて、そしてジグさんへの気持ちを背負って歌います」
・ダンスが無くても何かと動きがちな田口さんがこの曲では比較的静止して直立不動で、一つ一つ歌詞の言葉を噛みしめるように歌っていた。声も腹の底から出すタイプじゃなくてファルセットも若干混じった優しい歌声。
・コメントも「貴方の正解は貴方だけのものだ」「過去は変えられる」の歌詞がそのまま流れていて、視聴者も歌詞の内容を反芻しながら聴いているような印象。
・曲の終わりには画面が花束のギフトで埋まる。
 

MC

・最後に改めて5人のバンドメンバーを紹介。
・ジュウゴノシンゾウはまだまだ歩みを止めず、たくさんの方へその魂が通じるように長く聞いて欲しい、と田口さん。
 田口「ボカロPさんの思いを代弁するような気持で歌いました」
 コメント「ボカロPの皆さんありがとう」「素晴らしい曲ばかりです」
・配信組がどんな格好で見ているのかと田口さんが聞く。寝転んでクイクイっとお酒飲みながら見ているようなポーズを田口さんが取るも「そんなはずあるかいw」と心の中で突っ込んだ私が「PCの前で正座」とコメントしたら判を押したような同じコメントが流れる。みんな正座スタイルで見るのも田口ファンクオリティ。
・今回のバンドマスターは水彩画Pさんがやってくださり、裏で色々まとめてくれたり色々協力してくださった。そこから水彩画Pさんとのことについて語り始める。
・ボカロJUNctionの立ち上げから始まり、色々な方面への挨拶回りでいつも会ってたし今はネトゲで毎日会ってる。連絡しない日がないとのこと。
・水彩画Pさんも公募で応募してくれて、それを聴いただけで「この人凄えや」と思い、ある意味自分をまた信じた。
 田口「多分サーチする触覚みたいなのがついてたんでしょうねw間違いなかった!」
・今日のライブはターニングポイント。満足のいくライブができたと思う。
・これからは制作に入りたい。水彩画Pさんからレクチャーを受けるとの内容。
 田口「楽しみながらやっていきたいですね。やっぱり音楽って楽しいからさ」
・まだコラボしたいボカロPさんがたくさんいるのでまた直撃で連絡してコラボが実現したらいいなと思う。
・コロナの影響が大きく踏み出すのは難しかった。でも、1歩を踏み出した時、還ってくるものはすごく大きい。活動を開始することに対しても不安と心配はあったが、周りの方の支えがあってその心配が逆に感謝に変わった。
・みんなが何か1歩踏み出すきっかけになるような体現を音楽でしていきたい。
・ここでお魚ギフトが復活。降らし足りない人が降らし始めるw
・今回会場限定で配布したマスクはフォトセットを撮ってくれるスタッフの奥様の手作り。
・最後にもう1曲いきますか!と言う田口さんに歓喜するコメント欄。
 田口「アンコールをされてないのにアンコール!皆声出せないからねw」
・バンドメンバー登場。自然な形でハイタッチみたいなことやってる田口さんと水彩画Pさんに仲の良さが伺える。
 

Voices(アンコール)

・まさかこのバンドスタイルで彼の例の復帰曲を聴けるとは!と興奮した田口ファンが多いと思う。
・バックに映るのはVoicesのMV映像。その頃から1年も経ってないのに髪型の所為かMVが相当幼く見える。
・それでも後ろに流れる姿と完全に同じ動きで踊る姿は彼そのものだった。
・演奏の重量感ある音と光の演出が加わることでまた違う魅力が出来上がっている印象。「BAN!」と撃ち抜く振り付けがダイレクトで良い。ここでも物凄い角度の脚上げ。やっぱり7メートルだった。
・ここでもコメント欄で撃ちあがる花火。ファン皆分かってやがる。
・ラスト、花束で埋もれて見えない画面の奥で全員ジャンプして締める。強い黄金のライトが火花に見えた。
 

MC

・バンドメンバーも全員前に集めて、スマホでコメントを確認する田口さん。
 田口「凄いよ!ギフトで画面が見えないw」
・画面をのぞき込んで「おおー」って表情の青山さんと飛鳥さん。2人してお手手パチパチしてるシシドさんとふぁみ。さん可愛い。水彩画Pさんは表情見えないけど喜びが伝わってくる。
・なんか写真とか撮りますか?と6人で写真を撮ることに。今FCの会報制作中なのでおそらくそれに載せる予定。
・カミセン(シシドさん・飛鳥さん・ふぁみ。ちゃん)とトニセン(田口さん・青山さん・水彩画Pさん)で前後列分かれて記念写真。楽屋でもカミセントニセンと呼ばれていた。
・顔出しNGの人は顔を覆ってパシャリ。ここでも二人して両手で顔を隠すスタイルのシシドさんとふぁみ。ちゃん可愛い。水彩画Pさんは帽子を深く被って顔を隠す。
 田口「半数が顔を隠すwそんなバンドです!」
・会場のファンと画面越しのファンに感謝の言葉を綴り、退場。
 

■総括

ライブって楽しい!今回配信ライブは2回目でしたが、バンドスタイルで行った今回改めてそう思いました。
アルバム順のセトリってありそうでなくて、このアルバムはライブでの演出も前提に置いた上で曲順を考えた物なのではないかと思うぐらい完成度の高い作品でした。
 
個人的に田口さんのライブでよくあることだなって思うのが、CDで聴いた時とライブで聴いた時で曲の印象が変わったり、自分の一番好きな曲が変わったりすること。私はCDを聴いた段階では「stay with me」と「サタデーナイトクルージング」が好みでしたが、ライブで聴いた後は「路地裏探訪」と「ペタルダンス」のリピート率が高くなっています。路地裏探訪は今まで一人で歌っていた田口さんに仲間が加わり、音が重なって厚みが出てきて2度目の始まりのようなワクワク感がありました。ペタルダンスは元々歌詞の内容が誰の心にも刺さるような、そして歌っている田口さんの人生にも掛かっているような深い内容でしたが、ライブのラストという感無量と寂しさが込み上げるシーンで歌うことによって、より一層内容がズシンと響く感じがしました。アレです、J時代のファンに通じるダイレクトな曲名で言うとプレワンとかファラウェイ辺り。
今まで田口さんのソロライブは何度も拝見してきて、(ソロだから当たり前なんだけど)どこかやはり孤独感のようなものを感じ、ちょっと寂しく思うこともありました。バックダンサーを付けたこともありましたが、やっぱりそこを仕切るのは田口さん一人なので、「誰かと一緒に作っている」という感覚は比較的薄いような感じがあったんです。ただ今回は田口さんのYoutubeでボカロPの曲への思いをご本人から話していただけたり、バンドメンバーの声をステージ上で聞くことができたからか、「一緒にステージを作っている」と自然に感じることができたように思います。
 
それぞれの曲のパフォーマンス内容は「私の文章なんかより実物を見てくれ」と元も子もないことを思うぐらい説明が難しかったです。どちらかというと、MCの書き起こしが面白かったな。田口さんの言葉をこうして文字に起こしてみることで、「貴方ボカロも音楽も好きすぎんか」と改めて思いました。
 
田口さんは、非常に器用な方だと思います。アイドル時代から色々な仕事をしてきましたが、「これが極端に苦手・下手」というものはあまり無かったように感じるんですよね。「ボカロ」というのも、最初のきっかけは電波工作という仕事で、ボカロについて彼は殆ど知りませんでしたが、それから今まで1年半ほどで複数のボカロリスナーさんからお墨付きをもらえる程度には極めた様子。(だと思いますw)ですので、今考えるとすごくコアな仕事だっただろうによくやったなあ、と。器用だなあと思います。
 
そして彼は一度ハマるととことん突き詰める性格だとこの15年ファンをしていて思います。ある時にはダンスとアクロバットに没頭し過ぎて膝ぶっ壊して全治半年になるし、ある時はビリヤードにハマってスケジュール詰まってるのに合間で鬼練習してプロ寸前まで腕を磨くし…。その過去から察するに、彼の中では今は空前のボカロブームなんだろうなってファンとしてすごく感じています。多分田口ファンの界隈で音楽に明るい人はあんまりいなくて、ボカロPと田口さんの音楽における会話は時々宇宙人の会話に聞こえてしまうときもあったりwでも、「彼が楽しそうなら何でもいいや」というのがおそらく我々の総意でいいのではないでしょうか。
 
彼のボカロと言うジャンルへの掘り進め方にまだ若干ついていけていない私ですが、今回のライブでなんだか今まで見たことのない田口さんを見た気がしたので、そのきっかけになってくれたボカロPさんとその界隈の方には心から感謝しています。田口さんに、もう一度歌える場所を与えていただきありがとうございました。